副業の所得が増えてきて、次は何をすればいい?
次に考えることは節税と投資です。現在有効とされているのが、iDeCoとNISAです。
どちらも節税や資産形成にとって有利な制度ですが、しくみやメリットはそれぞれ違います。
特に、副業で所得が増え始めた30代サラリーマンにとって、
「どちらを選べばいいのか」
「どの証券会社が使いやすいのか」
「どの商品を買えばいいのか」など、
悩むポイントも多いと思います。
- iDeCoとNISAの違い
- 30代副業サラリーマン向けの使い方
- 証券会社と投資商品の選び方
まで、まるっと解説していきます。
iDeCoのしくみ
iDeCoは、「自分のために老後資金を積み立てる制度」です。毎月一定の金額を拠出し、自分で選んだ金融商品で運用し、60歳以降に受け取るしくみです。
- 自分で金融商品を選んで
- その商品を毎月5,000円~積立購入
- 60歳以降に売却してお金を受け取る
3つのタイミングで税制優遇
iDeCoの最大の魅力は、積立購入時(買うとき)、運用時、受取時(売るとき)の3つのタイミングで税制上の優遇措置が受けられることです。
積立購入時には全額所得控除
これは、所得税や住民税の課税対象となる所得から、その年に積立購入したiDeCoの掛金を差し引くことができるため、所得税と住民税が軽減されるという大きなメリットです。30代サラリーマンは給与所得も増えてくる年代であり、副業での所得も大きくなっていれば、iDeCoの所得控除の効果を最大限に活かすことができます。
運用時には利益や配当金などが非課税
通常、株式投資や投資信託で利益が出た場合、約20%の税金がかかりますが、iDeCo口座内での運用益は課税されないため、効率的に老後資金を増やすことが期待できます。
受取時には控除が適用された上で支給
・積立ててきたお金を一括で「一時金として」受け取る場合
→「退職所得控除」
・年金として分割で受け取る場合
→「公的年金等控除」
という税制上の優遇措置が適用され、受け取る際の税負担を軽減することができます。
例えば、退職所得控除は、退職金のようなまとまったお金を受け取った場合に税負担が大きくなりすぎないように適用されるもので、勤続年数に応じて控除額が大きくなります。
注意:会社からの退職金とiDeCoから一括での受取りが同年の場合、合算して退職所得控除を適用することになるので、有効に控除の力を発揮できない場合があります。MAXで優遇を受けようとすると60歳でiDeCoの積立金を一括で受け取って、10年後に会社からの退職金を受け取る必要があるので、あまり現実的ではありません。しかし、10年ではなく5年であれば最大限まで優遇を活かすことはできませんが、2度目の退職控除を活用して大きく減税することは可能です。
iDeCoのメリット
iDeCoの最大のメリットは、税制上の優遇措置が手厚いことです。
積立購入時の所得控除により毎年の所得税・住民税が軽減され、運用益は非課税、さらに受取時にも税制優遇があります。
特に副業で稼いでいて、所得税の税率が高くなっているときに、所得控除による節税効果は非常に大きなものになります。
また、iDeCoは原則として60歳まで引き出すことができないため、将来の老後資金を着実に準備したい方にとっては、強制的に貯蓄できるしくみとして有効に働きます。途中で引き出せないという制約があるからこそ、計画的に老後資金を積み上げることが可能です。
- 毎年の所得税・住民税の所得控除になる
- 所得税率が高いとき効力を発揮できる
- 運用で利益が出た分も非課税
- 受取時にも控除を利用できる
(場合による) - 強制的に老後のための積立ができる
- 積立資金は差押えされない
比較表:所得税率別
項目 | ケース1:年間所得400万円 | ケース2:年間所得800万円 |
---|---|---|
所得内訳 | 給与所得400万円 | 給与所得400万円+ 副業所得400万円 |
年間iDeCo積立額 | 276,000円 | 276,000円 |
所得税率 | 10% | 20% |
所得税軽減額 | 27,600円 | 55,200円 |
住民税軽減額 | 27,600円 | 27,600円 |
年間税金軽減額 | 55,200円 | 82,800円 |
iDeCoの積立額が変わらなくても副業などで所得が上がり、所得税率が増えればiDeCoの節税効果が大きくなっていきます。
iDeCoのデメリット
一方で、iDeCoにはデメリットがあります。最も大きなデメリットは、原則として60歳になるまで積み立てた資金を引き出すことができないことです。そのため、住宅購入や教育資金など、老後以外の目的で資金が必要になった場合には対応できません。iDeCoはあくまで老後資金の準備を目的とした制度であることを理解しておく必要があります。
また、iDeCoには各種手数料がかかります。口座開設時手数料、毎月の口座管理手数料、運用する投資信託の信託報酬などがあります。これらの手数料は、長期的に見ると運用成果に影響を与える可能性があるため、金融機関や商品を選ぶ際には手数料の水準をしっかりと確認する必要があります。
さらに、投資信託で運用する場合、元本割れのリスクも存在します。市場の変動によって投資した金融商品の価格が下落する可能性があり、受け取り時の運用益が積み立ててきた金額を下回ることもあります。
そして、受取時の対応や状況によって(会社での退職金が大きいなど)節税の効果が少なくなる場合があります。
- 60歳になるまで資金を引き出せない
- 各種手数料がかかる(下で解説)
- 運用で元本割れのリスクがある
- 受取時に節税効果を活かせない場合あり
iDeCoの掛金(副業サラリーマン)
副業をしている場合でも、iDeCoの掛金上限額はどこの社会保険に入っているかで決まりますので、副業の種類や所得額が直接的にiDeCoの掛金上限に影響を与えるわけではありません。
副業サラリーマンは下の表の会社員のどちらかに含まれます。
iDeCoの掛金限度額(2025年5月時点)
働き方 | 毎月積立額の上限 | 2025改正案 |
---|---|---|
自営業者 (会社員ではない) | 月額6.8万円 (年額81.6万円) | →月額7.5万円 (年額90万円) ※ |
会社員 (企業年金がない) | 月額2.3万円 (年額27.6万円) | →月額6.2万円 (年額74.4万円) ※ |
会社員 (企業年金がある) | 月額2.0万円 or 月額5.5万円ー他制度掛金 の小さい方 | →月額6.2万円 (年額74.4万円) ー他制度掛金※ |
公務員 | 月額2.0万円 (年額24万円) | →月額5.4万円 (年額64.8万円) ※ |
※なお、2025年には会社員や公務員のiDeCo掛金上限額が引き上げられる予定です。これにより、より多くの金額をiDeCoで積み立て、節税効果を高めることができるようになります。
iDeCoの手数料
iDeCoには、主に以下の手数料がかかります。
- 口座開設時手数料:2,829円
- 毎月の口座管理手数料:171円
- 投資信託の信託報酬:商品による
(運用管理費用) - その他の手数料
口座開設時手数料
iDeCo口座を開設する際に一度だけかかる手数料。
国民年金基金連合会に支払われます。金額は一律で、現在は2,829円です。
毎月の口座管理手数料
iDeCo口座を維持・管理するために毎月かかる手数料。
国民年金基金連合会などに支払われる手数料に加え、証券会社などの運営管理機関が独自に設定する「運営管理手数料」があります。この運営管理手数料は金融機関によって異なり、無料のところもあれば、毎月数百円かかる場合もあります。掛金を積立している加入者の場合、毎月の手数料の合計は、運営管理手数料が無料の金融機関であれば通常171円程度です。
投資信託の信託報酬(運用管理費用)
投資信託を保有している間、運用会社に支払う手数料。
運用資産の残高に対して一定の割合でかかります。信託報酬は商品によって異なります。長期運用においては、この信託報酬のわずかな差が最終的な運用成果に大きく影響するため、注意が必要です。
その他の手数料
給付金を受け取る際にかかる給付手数料
(給付の都度440円程度)
他の金融機関へ移管する際にかかる移換時手数料
(4,400円程度)
金融機関を変更する際の手数料などがかかる場合があります。
NISAのしくみ
投資利益が非課税になる税制優遇
NISAは一定金額までの投資から得られる利益(売買益や配当金)が非課税になる制度です。2024年からは制度が新しくなり、年間投資枠と生涯非課税保有限度額が大幅に拡充され、より使いやすくなりました。
新しいNISAには、つみたて投資枠と成長投資枠の2種類があります。
- つみたて投資枠
年間120万円まで、毎月コツコツと積立投資を行うのに適した制度です。対象商品は、金融庁が定めた投資信託に限定されています。 - 成長投資枠
年間240万円まで、個別株や投資信託など、より幅広い金融商品への投資が可能です。
NISAのメリット
NISAの最大のメリットは、運用益が非課税になることです。通常、株式や投資信託などで得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座で運用した場合はこの税金が免除されます。
そして柔軟性です。原則として60歳まで引き出せないiDeCoとは異なり、NISAで運用している資金は、必要な時にいつでも引き出すことができます。住宅購入や教育資金、急な出費などライフプランの変化に合わせて資金を活用できるのは大きな安心感につながります。
また、幅広い投資対象も魅力です。つみたて投資枠では長期投資に適した投資信託が対象ですが、成長投資枠では個別株やETFなど、より多様な商品を選択できます。これにより、ご自身の投資経験やリスク許容度に合わせて、ポートフォリオを自由に構築することができます。
さらに、新しいNISAでは非課税保有期間が無期限となり、売却によって空いた投資枠は翌年以降再利用できるようになりました。これにより、より長期的な視点で非課税投資を行うことが可能になり、投資戦略の自由度も高まりました。
- 売却益や配当金が非課税
- いつでも引き出せる
- 投資対象が豊富
- 保有期間が無期限
- 手数料がほとんどかからない
NISAのデメリット
NISAにもデメリットは存在します。まず、iDeCoのような購入時の所得控除はありません 。税制上のメリットは、あくまで運用益が非課税になるという点に限定されます。
また、つみたて投資枠と成長投資枠それぞれに年間投資枠の上限が設定されています。年間で投資できる金額には限りがあるため、まとまった資金を投資したい場合には、その全額を非課税で運用することはできません。
さらに、NISA口座で発生した損失は、他の課税口座の利益と損益通算することができません。通常、複数の口座で投資を行っている場合、利益と損失を相殺して税金を計算できますが、NISA口座内の損失は考慮されません。
そして、一人一口座しか開設できないという制約もあります。複数の金融機関でNISA口座を持つことはできません。ただし、年に一度は金融機関を変更することが可能です。
- 所得控除がない
- 投資額に上限がある
- 他の口座と損益通算できない
- NISA口座は1口座のみ
NISAの掛金(副業サラリーマン)
NISAでは、2つの投資枠があります。
「つみたて投資枠」では、年間120万円までを対象に、投資信託にコツコツ投資できます。
「成長投資枠」は、年間240万円まで。個別株や幅広い投資信託など、より自由な投資が可能です。
この2つは同時に使えて、年間合計360万円まで非課税。使い方次第で、大きな節税効果と資産形成が狙えます。
これは30代副業サラリーマンに限らず、18歳以上の方が同じ条件で対象となります。
NISAの掛金限度額(2025年5月時点)
項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
---|---|---|
年間投資上限額 | 120万円 | 240万円 |
生涯非課税 保有限度額 | 1800万円 (つみたて投資枠のみで全額利用可能) | 1800万円 (うち成長投資枠での利用は最大1200万円まで) |
これら二つの投資枠は同時に利用可能であり、その結果、年間で最大360万円(120万円 + 240万円)までの投資が非課税で行えます。
NISAの手数料
NISAの手数料について見ていきます。
- 口座開設手数料:無料
- 取引手数料:無料
- 投資信託の信託報酬:商品による
(運用管理費用) - その他の手数料:基本的に無料
口座開設手数料
多くのネット証券では、NISA口座の開設手数料は無料です 。
取引手数料
以前は株式などの取引に手数料がかかる場合もありましたが、現在では多くのオンライン証券会社が国内株や米国株などの取引手数料を無料にしています。これにより、取引コストを気にせずに投資を行うことができます。
投資信託の信託報酬(運用管理費用)
NISA口座で投資する投資信託にも、iDeCoと同様に信託報酬がかかります。信託報酬の水準は投資信託によって異なるため、投資商品を選ぶ際には確認が必要です。
その他の手数料
特定の取引やサービスを利用する際には、手数料が発生する可能性もありますが、一般的なNISA口座の運用においては、上記の手数料が主なものとなります。
30代副業サラリーマンに最適なのは?
どちらを選べば最適か、それは2つのポイントで決めるといいです。
- どれくらい稼いでいるか
- どれくらい生活に余裕があるか
まずは比較表を見てみます。
比較表:iDeCoとNISA
項目 | iDeCo | NISA |
---|---|---|
税制優遇 | 積立時:全額所得控除 運用利益:非課税 受取時:税制優遇 | 積立時:なし 運用利益:非課税 受取時:非課税 |
引出し | 原則60歳まで不可 | いつでも可能 |
年間投資枠 | 自営業:月6.8万円 会社員(企業年金なし):月2.3万円 会社員(企業年金あり):月2万円 公務員:月2万円 ↓ 2025改正案 自営業:月7.5万円 会社員(企業年金なし):月6.2万円 会社員(企業年金あり):月6.2万円ー他制度掛金 公務員:月5.4万円 | 18歳以上一律 つみたて投資枠:年間120万円 成長投資枠:年間240万円 |
投資対象 | ・投資信託 ・定期預金 ・保険商品 | ・投資信託 ・上場株式 ・ETFなど |
手数料 | 口座開設時:2,829円 口座管理手数料:171円 信託報酬:商品による その他:あり | 口座開設:無料が多い 取引手数料:無料が多い 信託報酬:商品による その他:基本なし |
メリット | 毎年所得税・住民税の所得控除になる 所得税率が高い時に効力を発揮できる 運用で利益が出た分も非課税 受取時にも控除を利用できる (場合による) 強制的に老後のための積立ができる 積立資金は差押えされない | 売却益や配当金が非課税 いつでも引き出せる 投資対象が豊富 保有期間が無期限 手数料がほぼかからない |
60歳になるまで資金を引き出せない 各種手数料がかかる(下で解説) 元本割れのリスクがある 受取時にも控除を利用できる (場合による) 受取時に効果を活かせない場合あり | 所得控除がない 投資額に上限がある 他の口座と損益通算できない NISA口座は1口座のみ | |
30代副業 サラリーマン おすすめ パターン | 副業で稼げているので節税したい 老後資金を確実に準備したい 生活費に余裕がある 退職金が少ない見込み 年金が少ない見込み | 副業でそこまで稼げていない 資金の流動性を確保したい 急な出費に対応できない 退職金が多い見込み 年金が多い見込み |
副業で稼いでいるので節税したい → iDeCo
現在の副業で稼げており、所得税率が23%を超えだした方はiDeCoを使うことで所得税を大きく下げることができます。
今の所得税、住民税の負担を軽減することを最優先に考えるのであれば、iDeCoの積立時の所得控除は非常に魅力的なメリットです。
特に、所得が高いほど節税効果は大きくなります。副業によって所得が増えている30代サラリーマンにとって、iDeCoは効果的な節税手段となるります。
ただし、60歳まで資金を引き出せないという点は考慮しておく必要があります。
副業でそこまで稼げていない → NISA
将来のために資産形成をしたいけれど、まだそこまで稼げておらず、急な出費に対応が難しい場合は資金の流動性を確保しておく必要があるのでNISAが適しています。
いつでも引き出せるという安心感は、特にライフイベントが多い30代サラリーマンにとって重要です。
また、成長投資枠を利用すれば、個別株にも投資できるため、より積極的な投資をしたい方にもおすすめです。
資金に余裕がある → iDeCoとNISA
iDeCoとNISAは併用することが可能です 。
資金や副業の所得に余裕があって、老後資金の準備という明確な目的があり、かつ節税効果を重視する資金はiDeCoで、それ以外の投資資金はNISAで運用するというように、それぞれの制度の特性を活かした使い分けが考えられます。
30代副業サラリーマンで堅実に事業を伸ばせているのであれば、両方の制度を活用することで、より効果的な資産形成を目指せます。
ただし、それぞれのデメリットを十分考慮する必要があります。
どの証券会社がいい?
iDeCoとNISA、どちらを選ぶにしても、証券会社の選択は非常に重要です。
手数料、投資商品のラインナップ、プラットフォームの使いやすさなどが、長期的な投資成果に影響を与えます。
証券会社選びのポイント
- 手数料
- 投資商品ラインナップ
- プラットフォームの使いやすさ
- カスタマーサポート
手数料
iDeCoの場合は毎月の運営管理手数料、NISAの場合は取引手数料と投資信託の信託報酬を比較しましょう。
特にiDeCoの運営管理手数料は、長期で見るとコストの差が大きくなるため、無料または低コストの証券会社を選ぶことが重要です。
NISAでは、多くのネット証券で取引手数料が無料になっているため、ネット証券を活用しましょう。
投資商品のラインナップ
iDeCoでは、低コストのインデックスファンドを中心に、ご自身のリスク許容度に合った商品が豊富に揃っているかを確認しましょう。
NISAでは、つみたて投資枠の対象商品だけでなく、成長投資枠で投資したい商品(個別株、ETFなど)が取り扱われているかを確認することが大切です。
プラットフォームの使いやすさ
PCサイトやスマートフォンアプリの操作性、情報の見やすさなども、投資を継続する上で重要な要素です。
初心者でも使いやすいシンプルな設計になっているか、必要な情報に簡単にアクセスできるかなどを確認しましょう。
カスタマーサポート
乗っ取りなどトラブル時に相談できるサポート体制が整っているかも確認しておくと安心です。
電話やチャットでの問い合わせが可能か、受付時間なども確認しておきましょう。
iDeCoにおすすめの証券会社
iDeCoの口座開設での証券会社としては、ネット証券シェア1位と2位のSBI証券・楽天証券のどちらかで大丈夫です。これらの証券会社は、
- 口座開設手数料:無料
- 運営管理手数料:無料
- 良質で低コストな商品ラインナップ
- 使いやすい
- カスタマーサポートも充実
なので文句なしです。
NISAにおすすめの証券会社
NISAの口座開設でおすすめの証券会社も、iDeCoと同様にSBI証券・楽天証券です。
比較表:ネット証券のiDeCoとNISA
証券会社 | iDeCo 運営管理手数料 | NISA 国内株取引手数料 | NISA 米国株取引手数料 | iDeCo 投資信託数 | NISA 投資信託数 |
---|---|---|---|---|---|
SBI証券 | 無料 | 無料 | 無料 | 38 | 1188 |
楽天証券 | 無料 | 無料 | 無料 | 35 | 1140 |
マネックス 証券 | 無料 | 無料 (実質) | 無料 (実質) | 27 | 1124 |
松井証券 | 無料 | 無料 | 無料 | 40 | 1094 |
どの投資商品がいい?
30代のリスク許容度と投資期間
30代は、一般的に投資期間を長く取れるため、ある程度のリスクを取ってリターンを目指す投資が適していると考えられます。
ただし、住宅ローンや教育資金・家族構成など、リスク許容度は人それぞれ異なるため、ご自身の状況や投資経験、目標に合わせて投資商品を選ぶことが重要です。
S&P500(アメリカ)
S&P500は15年という長期スパンで見ると、これまで一度もトータルリターンがマイナスになったことがありません。
リーマンショックやコロナショックなど短期的な下落はあっても、その後回復し続けており、時間をかけて投資することでリスクを抑え、安定した資産形成ができると実証されています。
長期投資の強みが最も発揮される代表的な指数です。
オルカン(全世界)
オルカンは、世界中の株式市場に幅広く分散投資できるインデックスファンドです。
先進国から新興国まで、約50カ国以上の株式に分散されているため、特定の国や地域の経済状況に左右されにくいのが特徴です。
一本で「世界経済の成長」に乗ることができ、初心者にも扱いやすく、長期的な資産形成に向いています。
配当金銘柄をおすすめしない理由
iDeCoやNISAでは配当金が出る商品はおすすめしません。
なぜなら配当金銘柄は安いときにガツンと購入する必要があるからです。
安くなるのを待っていたら次の年になってしまうことがあります。
毎月積み立てていくiDeCoやNISAのスタイルでは、長期視点でコンスタントに成長していくインデックスファンドが適しています。
iDeCoとNISAの枠を使い切ってから高配当株銘柄を購入していくことをおすすめします。
iDeCoのおすすめ投資先
iDeCoでの投資は、老後資金の準備という長期的な目的が明確であるため、代表的な低コストのインデックスファンドを中心にポートフォリオを構築するのがおすすめです。具体的には、以下のようなファンドがおすすめです。
- eMAXIS Slim全世界株式
(除く日本) - eMAXIS Slim米国株式
(S&P500)
- 楽天・オールカントリー株式
インデックス・ファンド - 楽天・S&P500
インデックス・ファンド
NISAのおすすめ投資先
つみたて投資枠では、iDeCoと同様に低コストのインデックスファンドを中心に長期的な成長を目指すのが基本です。
成長投資枠では、インデックスファンドにこだわる必要はありません。
しかし、副業に力を入れたいサラリーマンにとって、個別株などの銘柄選定に時間をかけるより、王道のインデックスファンドにして、副業に力を注いだ方がいいかもしれません。
NISAでの投資は、ご自身のリスク許容度、投資目標、そしてその目標までの期間に合わせて投資先を選ぶことが重要です。
- eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー) - eMAXIS Slim米国株式
(S&P500)
- 楽天・オールカントリー株式
インデックス・ファンド - 楽天・S&P500
インデックス・ファンド
iDeCoとNISA共通のポイント
iDeCoとNISAのどちらで投資を行う場合でも、分散投資を心がけることが重要です。異なる業種や地域に投資を分散することで、リスクを低減することができます。インデックスファンドは、その性質上、すでに分散投資の効果があります。
また、どちらにしても証券会社を利用するので
ネット証券で手数料が安く、カスタマーサポートがしっかりしている、SBI証券や楽天証券をおさえておけば大きな失敗はないでしょう。
まとめ
この記事では、30代副業サラリーマンのあなたに向けて、iDeCoとNISAの仕組み、メリット・デメリット、手数料、おすすめの証券会社と投資先について詳しく解説してきました。
iDeCoは、今の節税効果を最大限に活かしながら、老後資金を着実に準備したい方におすすめです。
一方、NISAは、資金の柔軟性を重視し、長期での投資目的としておこなっていくのがいいかと思います。
SBI証券では
・eMAXIS Slim全世界株式
(除く日本)
・eMAXIS Slim米国株式
(S&P500)
楽天証券では
・楽天・オールカントリー株式
インデックス・ファンド
・楽天・S&P500
インデックス・ファンド
SBI証券では
・eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー)
・eMAXIS Slim米国株式
(S&P500)
楽天証券では
・楽天・オールカントリー株式
インデックス・ファンド
・楽天・S&P500
インデックス・ファンド
資金に余裕があって事業も堅実に伸ばせているのであれば、iDeCoとNISAの両方を活用するのが効果的です。iDeCoで老後資金を作りながら、NISAでより柔軟な投資を行うことで、メリットを最大限まで活かしましょう。