📚 BOOK REVIEW
株価チャートの教科書
個人投資家がチャートを読む力を身につける一冊
「チャートを見ても何を読み取ればいいかわからない」という人に向けて書かれた実践的な入門書。ローソク足・移動平均線・チャートパターンを体系的に学べる。
書籍データ
著者
足立 武志
ジャンル
テクニカル分析
対象レベル
初級〜中級
メインテーマ
チャートの読み方
著者の実績
個人投資家・公認会計士
難易度
★★★☆☆
この本の3つの特徴
理論より実践重視
難解な数式や理論は最小限。「実際の売買でどう使うか」に軸足を置いた構成で、読んだその日から使えるチャートの読み方が身につく。
豊富なチャート図解
ローソク足・移動平均線・各チャートパターンが豊富な図解つきで解説されている。文章だけでは伝わりにくい「形」を視覚で理解できる。
個人投資家目線で書かれている
著者の足立武志氏自身が個人投資家として実際に使っているチャート分析の手法をベースにしている。「プロに教わる理論」ではなく「個人投資家が実際に使える手法」。
章ごとに学べること
本書で学べる主要概念
ローソク足の読み方
ローソク足の種類(イメージ)
大陽線
強い買い
強い買い
小陽線
弱い買い
弱い買い
下ヒゲ陰線
下値支持
下値支持
大陰線
強い売り
強い売り
十字線
迷い・転換
迷い・転換
上ヒゲ陽線
上値抵抗
上値抵抗
💡 ローソク足1本から「その日の売買の勢い」が読み取れる。連続するローソク足の形の変化が、相場の転換サインになることが多い。
移動平均線の使い方
代表的な移動平均線の役割
5日移動平均線:短期トレンドの方向感。デイトレ〜スイングで参考にする。
25日移動平均線:中期トレンドの基準線。多くの個人投資家が意識している。
75日移動平均線:中長期トレンドの方向確認に使う。
200日移動平均線:長期的な強気・弱気の分岐点。機関投資家も注目する。
よく出るチャートパターン
ダブルトップ
高値が2回つく反転パターン → 下落シグナル
ダブルボトム
安値が2回つく反転パターン → 上昇シグナル
三角保ち合い
値幅が収縮し、上か下どちらかに大きく動く
ヘッドアンドショルダー
3山の中央が最も高い → 天井形成のサイン
カップウィズハンドル
カップ型の後に小さな調整 → 強い上昇シグナル
ボックス(レンジ)
一定の値幅を行き来 → ブレイクアウトを待つ
⚠️ チャートパターンは「必ずその通りになる」ものではない。「だまし」が起きることも多く、出来高や他の指標と組み合わせて判断することが重要。
著者について
こんな人におすすめ
- チャートを見ても何を読み取ればいいかわからない人
- ローソク足・移動平均線の見方を基礎から学びたい人
- 「なんとなく」ではなく根拠を持って売買タイミングを判断したい人
- 個別株のエントリー・損切りをチャートで決めたい人
- テクニカル分析の入門書を探している人
- IRや決算と合わせてチャートも読めるようになりたい人
⚠️ こういう人には向かないかも:すでにテクニカル分析の基礎をマスターしていて、より高度な手法(エリオット波動・フィボナッチなど)を学びたい人には物足りないかもしれない。
FAQ
チャート分析だけで投資判断はできますか?
チャートは「価格の動きのパターン」を読むツールであり、単体では不十分なことが多い。ファンダメンタル(企業の業績・IR)とチャートを組み合わせて使うのがベスト。この本の著者も「テクニカルとファンダメンタルの両輪」を推奨している。
投資初心者でも読めますか?
読める。難しい数式はほとんど出てこない。図解が多く、「なぜこの形が売りサインになるのか」という理由も丁寧に説明されているので、チャートを初めて学ぶ人でも理解しやすい構成になっている。
小型株投資にも使える内容ですか?
使える。むしろ小型株は出来高が少ない分、チャートの形が重要になる場面が多い。三角保ち合いのブレイクアウトや、出来高を伴ったローソク足の変化は、小型株の売買タイミングを判断する上でも非常に参考になる。
この本と「ファンダメンタル投資の教科書」どちらを先に読むべき?
どちらでも構わないが、個人的には「チャートの教科書」から先に読むことをおすすめしたい。株を始めると最初にぶつかる疑問が「いつ買って、いつ売ればいいか」という売買タイミングの問題で、それに答えてくれるのがチャート分析だから。
ぼくの感想

ぼくが個別株の売買でチャートを意識するようになったきっかけの一冊。「なんとなくチャートを見ていた」状態から、「この形は何を意味しているか」を意識するようになったのはこの本のおかげだと思っている。
特に役に立ったのは出来高の読み方。株価が上がっても出来高が少なければだまし上げの可能性がある、という考え方は、実際の売買でも何度か助けられた。
足立武志さんの文章は難しくなくて、ページ数に対して得られる情報量が多い。「難しい本は読む気にならないけど、投資の勉強はしたい」という人にとって最初の一冊として最適だと思う。ファンダメンタル投資の教科書とセットで読むとさらに良い。